許認可等の行政手続き、特に業許可を取り扱っている行政書士にとって、クライアントである建設業者や運送事業者あるいは宅地建物取引業者等から経営に関する相談を受けるケースは、結構あるものと思われます。
特に、社会・経済システムの転換に伴う長期不況の中で、企業倒産や破綻に直面している中小企業からの相談が増えているものと考えています。
私の事務所でも、数年前からそうした企業の相談を受け、経営改善計画を作ったり、それに基づいて金融機関との折衝を行ったり、又、改善の見込みがたたない場合には弁護士と共に法的整理を支援するという活動を展開してきました。
近年では、政府も企業再生を支援するための民事再生法の改正や破産法の改正など倒産法制を整備し始め、経済産業省の支援の下に産業再生協議会が作られ、様々な支援システムが作られています。
この産業再生協議会は、中央及び各都道府県に作られており、弁護士や公認会計士、税理士、中小企業診断士といった専門家が組織的な活動を行っているようですが、残念ながら行政書士が参画しているという話は私が知る限りではありません。
しかし、私たち行政書士は、業許可を通じて許可対象業種の実態や経営問題を一番身近に見聞きし、実際に相談にも乗っているわけであり、是非この分野に取り組むべきであると考えています。
そのため、次回以降、企業再生に必要な情報・知識をこのメルマガを利用して提供していこうと思います。