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(6)専門職業人としてのパーソナリティを構築しよう

 中には、私が知っている弁護士のように、しびれを切らして“そんな話はどうでもいい、何か言いたいのか!”と相談者を恫喝する人もいるが、それでは相談者は二度と心を開いて自分がどうしたいのかを言わなくなってしまうのだ。

 私も経験があるが、そう言う依頼者は、くどくど話しながら相手が自分の話を聞いてくれるかどうかを見定めているんだ。

 だから、ひととおり言いたいことを言ってもらいながら、本題へとリードしていく必要がある。ただ聞いているだけでは、本当に何が言いたいのかが見えてこない人もいるので、時間を浪費しただけになってしまうこともある。だから、こちらのリードが必要なんだ。

 このリードができるかどうかでパーソナリティが決まってしまうような気がしている。そう言うとたぶんいろんな反論や異論があると思うのだが、要は、相手の話を聞きながら相手の言いたいことを自分なりに構築して相手の気持ちや考えを整理しながら相談に乗ることができるかどうかなんだ。

 ここで、重要なのは、相談内容を法的に理解をする知識は当然必要だけれど、それ以上に人間としての利口さ、つまり、機転を利かせることが必要なんだ。そして、きちんと話を聴くという誠実さを兼ね備えたパーソナリティをもてれば、本当の意味でのプロフェッションに一歩近づくことになる。私はそう思っている。

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