Ozeki - Letter

第109号

Ozeki-Letter

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【会と制度を考える】          ⑦
~行政書士会の組織論~
◎スタッフ(事務局)とライン(執行部)について

今、神奈川県行政書士会は、1800名を超える組織となり、膨大な情報量を扱う組織になってきました。
組織の継続性を確保し、膨大で多岐に亘る情報量を日常的に処理していくためには、常勤のスタッフである事務局の存在はなくてはならないものです。しかも、情報化社会への移行の中で、より高度な情報を扱える組織になるための役割を担ってもらわなければなりません。
行政書士会における事務局の位置づけは、「会の継続的な日常業務を処理することによって執行組織を補佐し、その活動を通じて会の正常な運営を確保し、もって会員全体に寄与するための組織」(平成16年度事務局機能検討特別委員会報告)ということになります。
組織がより複雑化し、高度な情報を扱うようになることに伴って、いわば上司と部下の役割の分化、影響を与える人と、それを受ける人の役割分化が進むようになります。これが極端に進むと従来型の階層組織(ヒエラルキー)になってしまうので、ここでは、情報化社会への対応をしていくために、緩やかなスタッフ-ラインの関係を考えてみたいと思います。
つまり、実際に事業を遂行し、様々な意志決定を行う執行組織(ライン)とその事業執行から生ずる様々な情報を管理し、また、会費や会員情報の日常的な管理を行う事務局(スタッフ)の責任と権限の明確化、役割の分化を行うことによって互いの必要性を認識し、車の両輪として円滑に会務を遂行するための信頼関係をより強固に確立する必要があるのだと考えます。
執行組織の任期は2年であり、会長が変わる毎に人事が大きく変わってしまうので、組織としての継続性を担保するためには事務局の役割は重要です。
行政書士会が、強制会制度をとっており、会費によって運営されているが故に、事務局が会員に対する直接的なサービスを提供する組織であるという認識が多いようなのですが、一部登録や職務上請求用紙の払出などの事務等のサービス提供を担ってもらうことはあるものの、直接会員に対する業務指導や業務情報サービスの提供は執行組織がその事業として遂行しなければならないものであるという認識が必要なのです。
(つづく)
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