Ozeki - Letter

第107号

Ozeki-Letter

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【会と制度を考える】          ⑥
~行政書士会の組織論~
◎副会長の役割(その理念)
前回、「副会長は、会長のトップマネジメントを実践するマネージャーであり、会長の意図を具現化するという意味において会長と一心同体的な関係にある。」と書きました。
これまで、残念ながら前述したように組織論的な考察がなされないままきてしまった嫌いがあるのでこの副会長の役割については、さらにつっこんだ議論がなされなければならないと考えています。
リーダーである会長とフォロアーである副会長の関係は、会長のリーダーシップを有効ならしめる支援者という位置づけができます。会長のリーダーシップとは、執行部のメンバーに受け入れられるような目標を設定し、それを達成するために個々のメンバーの姿勢や行動を一つの方向に向かうように組み立てるという組織化を行い、それをさらに一定の水準に維持するという組織全体の働きのことをいいます。
リーダーのあり方としては、伝統的に2つのコンセプトがあり、議論されてきました。それは、「専制的」と「民主的」、言葉を換えれば「ワンマン型」か「調整型」かということになります。「専制的」とは、極端な言い方をすれば会長(リーダー)が執行部内の意図関心に関係なくすべての事柄を決め、執行部はそれにただ従うだけということであり、民主的とは、それとは対照的に、執行部内の人々が何を考え、何を期待しているのかを考えながら集団を方向付けるリーダーシップです。専門職能集団である行政書士会には、民主的なリーダーシップが必要なことはいうまでもありません。
会長が、この民主的なリーダーシップを発揮していくためには、フォロアーとしての副会長は、執行部内のメンバー相互に生ずる軋轢、緊張やストレスを和らげ、できれば解消し、人間関係を友好的に保つように働きかけるような行動が求められます。また、メンバーの様々な関心や行動を目標達成に向けて一つの方向に向けて一致団結できる風土を醸成するような働きをしなければなりません。

次回は、スタッフ(事務局)とライン(執行部)について書いてみます。
(つづく)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

1

2

3

最近の記事

  1. てんめい尽語
  2. てんめい尽語
  3. てんめい尽語
  4. てんめい尽語
  5. てんめい尽語
PAGE TOP