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mail magazine Ozeki-Letter 2005. 7.15【第107号】
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行政書士の小関です。
【理事会速報】
今週12日に理事会が開催されましたので、その概要をお知らせします。正式には、議事録が作成され、会報に掲載されますので、ここでは、決まったことのみを簡単にお知らせします。
-議決された事項-
1.選挙管理委員会委員の委嘱
2.表彰委員会委員長および委員の委嘱
3.選挙制度検討特別委員会の設置
会長選挙のあり方を検討(委員長:山下副会長)
4.会館建設調査検討特別委員会の設置
会館の建設の可能性を調査検討(委員長:坂西副会長)
5.電子申請対策WG委員の変更(2名退任、1名就任)
6.相談部部員の変更
以上、6つの議決事項が賛成多数で可決承認されました。
-会員数-
平成17年4月13日現在会員数 1,816名
4月14日~7月12日の入会者数 36名 退会者数 21名
平成17年7月12日現在会員数 1,831名
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【業務情報】 Vol.7
~行政書士の司法制度参入を考える~
●行政書士による契約の私的認証サービス
前回の契約代理に関する話をさらに具体的に説明するために、一つの可能性として考えている構想をここで披瀝してみたいと思います。
現在、国の「規制緩和・民間開放推進委員会」では、公証人による公証業務の民間開放が検討段階に入っています。この動きは、将来必ず、私たち行政書士のビジネスチャンスとなると考えています。そのビジネスチャンスを逃さないためには、今から、行政書士の契約に関する専門家性を確立していかなければなりません。
この「行政書士による契約の私的認証サービス」は、神奈川予防法務研究会に一昨年提起をしたものですが、改めて実現可能性を高めるために思考を発展させてここで書いてみたいと思います。
-サービスの概要-
司法制度改革による「事後救済」、規制緩和による「自己責任」の社会が急速に拡大する中で、紛争を未然に防止するための「契約制度」の重要性はますます高まってきています。
ところが、我が国における契約認証制度は、公証人による公正証書契約のみであり、私人間における私文書による契約については、それを認証する制度はなく、契約書の雛形は市販されてはいるものの、法的知識を有しない当事者が不利益を受ける場合や、誤解に基づく紛争に発展する場合も少なくなく、契約書の保管すらきちんとはなされていない状況にあります。
このような状況の中で、契約当事者となる一般市民の安定した法律生活を支援するための契約における行政書士による私的認証サービスのシステムを構築していくことは、大変大きな意義があると考えます。
この契約書等の私的認証(公証)サービスは、契約社会といわれる米国では弁護士によるプライベート・ノータリーサービス(Private Notary Service)として普及・定着をしており、今後、我が国でも注目をされるサービスであるといえます。
これまでは、官が公のシステムを設計・構築し、民間がそのシステムを使うというやり方が一般的でしたが、現状では、民間でそのスキーム(枠組み)を企画し、システムを作り、それを普及させることによって、社会的なシステムとなる可能性のある社会になってきました。
また、従来、契約は弁護士の独占業務であるかのような認識がありましたが、2002年7月の行政書士法の改正によって、行政書士にも契約書の代理作成が可能となり、あわせて従来の事実証明能力によって契約等における私的認証サービスの提供者となることが出来ることとなりました。
このような環境のもとで、行政書士による「契約等における私的認証サービス」のシステムを構築し、運用することを企図しました。私たちが、この契約等における私的認証サービスのシステムを構築する目的は、行政書士の新たな業務分野を開発し、そこで提供するサービスによって、市民との間の「信用と信頼」を醸成し、新たな社会システムの中での存立基盤を創造することにあります。
(続く)