Ozeki - Letter

第98号

Ozeki-Letter

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【業務実践講座】            IT時代の法務知識⑩
~建設CALS/EC~

建設 CALS/EC(キャルス/イーシィ)は、法務知識という範疇には直接は入らないものであると思われますが、公共調達の電子化を意味しており、主に発注行政における電子化であり、そこには、建設請負契約上の問題が多く含まれているので、行政書士が、建設関係の業務を行っていく上で大変重要な意義がありますので、ここで少し触れておきたいと思います。

CALS (Continuous Acquisition and Life-cycle Sipport)とは、企業間や組織間において、事業や製品等の計画、設計、製造、運用、保守に至るライフサイクルの各段階間や関係者間で発生する各種情報を電子化し、その伝達、共有、連携、再利用を効率的に行いコストの削減や生産性の向上を図ろうという活動であり、概念です。
EC(Electronic Commerce) は電子化された商取引を意味し、公告、入札、発注、決済などの行為をインターネットなどのネットワーク上で実現するものです。

CALSは、元々アメリカ国防総省で生まれたもので、アメリカ軍の戦艦や軍用機のマニュアルを電子化してCDに納めてしまおうと言うことから出発し、ネットワークを活用した戦略的なシステムとして構築され、それが民間ベースでも活用できるシステムとして広まり、企業間や組織間での情報の共有化、効率化のために利用され、特に航空機産業や自動車産業といった総合的な製造業で先駆的に導入されました

国土交通省(旧建設省)がこの概念を導入して、『公共事業支援統合情報システム』と名付けてアクションプログラム(全国版)を作り、それをさらに『地方展開アクションプログラム』によって各都道府県での導入を促してきました。現在では、多くの都道府県が独自の地方版CALS/ECアクションプログラムを策定して積極的に導入を進めています。

神奈川県では、平成15年度末に県内市町村と共同で策定した「神奈川県CALS/ECアクションプログラム」に基づいて電子入札や電子納品の取り組みを進めています。
現在行われている神奈川県と32市町村の共同運営システムによる入札参加資格認定申請の電子化や本年10月1日から始まる電子入札は、このアクションプログラムに基づいています。
(つづく)
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