Ozeki - Letter

第77号

Ozeki-Letter

【今週の一言】 11/1(月)の『てんめい尽語』から
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【変化に対応するための戦略を!】
いよいよ神奈川県の入札参加申請の電子化に向けた動きが始まりました。電子化は、再来年18年度から導入予定のようですが、来年度から県と32市町村の電子化を睨んだ共同受付を始めることが今月8日付で発表され、現在参加各市町村で競争参加資格登録業者に対するアンケート調査が実施されているようです。

入札参加資格登録申請は、公共調達の分野であり、一般の行政手続とは異なる流れではありますが、意外に早い動きなので、少々驚いています。まさに安穏とはしていられない段階に入ってしまいました。

これまで、このような動きになることを見越して、インターネットを活用した電子申請の拡大は、インターネットの特性である“複合申請”と“中抜き”によって行政書士の業務がなくなっていくので、新たな市場を獲得するための戦略をもたなければならないことを声を大にして訴えてきましたが、戦略を持ち得ないまま、現実が迫ってくる事態となってしまいました。

この事態にどう対応していくのかは、これからの行政書士の命運に係わる重大な問題です。行政手続の電子化は、もはやだれにも止められない大きな流れになっており、この流れに対応できなければ制度として生き残っていくことは困難であることは明白です。

ただし、これまでの代書人的発想から代理申請が可能なシステムの導入を行政に求めていくだけでは、情報化社会の中で制度的有用性を確保することはできないと思われます。それは、たとえ一部に代理申請システムが構築できたとしても、インターネットの特性である“中抜き”によって瞬く間にそのシステムの運用価値が低下し、かえってじゃまになって行くであろうことは想像に難くありません。

今、必要なことは、代書人的発想を捨てて、国民、企業が情報化社会に対応していくために必要な支援ができる能力を身につけ、それを活用することだと思うのです。かつて、文盲社会において「代書人」が行った知的サービスの提供者としての役割を理解し、その教訓を学び取ることが必要なのだと考えています。

来年度以降の電子政府の出現による情報化社会の急激な拡大によって、様々な分野で大変革が起こり、社会全体が大きく変化をしていきます。その変化に対応していくための戦略を構築することは急務なのです。行政書士会組織が、何も見ない、何も知らないでは済まされないのです。もはや遅きに失した間がありますが、一刻も早くそのことに気がついて未来を見据えた舵取りをしてもらいたいと思うのです。

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【Ozeki-Letter】            2004.11.19【第77号】
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【発行人】 行政書士法人 小 関 事 務 所
代表社員 小関典明(小田原支部会員)
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