【今週の一言】 4/7(水)の『てんめい尽語』から
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【頑張れ地場建設業】
新年度に入って1週間がたってきましたが、この地域の地場建設業者の皆さんは、なんとかこの年度末を超えたようです。それにしても、異常なほど情報量が少なくなっているので、現状の把握は出来ていないのですが、少なくとも、当事務所のクライアントさんは皆さん頑張っておられるようです。
まだまだトンネルの出口は見えてこないのですが、着実に時代は変化しています。従来型の思考を変えられないでいる経営者の皆さんがまだ多いようなのですが、徐々に従来型の“上に頼る”考え方や“どんぶり勘定”で“義理・人情”を優先する仕事のやりとりは出来なくなってきたのではないかと思われます。
誰が顧客かを見極め、きちんとした契約関係の下に受注し、誠意を持って顧客満足度を高める努力をすることが重要です。元・下関係の中でもこれまでのような口頭での受・発注を排して、注文書と請書によるきちんとした契約関係を確立していく必要があります。
もはや義理・人情に基づく“腹芸”は通用しません。中小建設業者といえども“コンプライアンス(遵法)経営”が要求される時代になってきたのです。元請けの中には、未だに下請けが注文書を要求してもなかなか出さず、契約関係が曖昧なまま工事をさせて後になってとても受け入れられないような金額を提示して下請けを泣かせている業者がいるという話を聞くことがあります。
下請けを泣かせて目先の利益を追求していたのでは、その企業の継続性(ゴーイング・コンサーン)は確保されません。適正な受注を確保し、企業としての継続性を確保していくためにもきちんとした原価管理を行い、契約による相手方との信頼関係を築き、それを会計処理に反映させるシステムを作ることが急務なのです。
そのためには、“事務”を重視することです。ISOに象徴されるようなマネジメントシステムを社内に構築し、その処理を適正に行うこと。そして、経営判断を行うときに同時にその判断の適法性を確認することが重要です。
閉塞しているように見える地場建設業界の中でも新しい方向性を見いだして芽吹く動きが始まっています。そして時代は確実に建設業界の変化を促し、新たな業界システムを生み出していきます。そのことを察知し、その変化に対応していくことこそが生き残るための最善の策であると私は考えています。
そのために、予防法務の担い手である行政書士として精一杯の努力をしていきたいと思います。
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【Ozeki-Letter】 2004.4.9【 第45号 】
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