Ozeki - Letter

第44号

Ozeki-Letter

【業務実践講座】        ①

~仕事をとるということ~

「仕事はどうすればとれるのか」という命題は、レベルの違いこそあれ、新人にとっても中堅・ベテランの行政書士にとっても重要な問題です。

この業界の中ではそれほど多くはいない“成功者”となった行政書士は、安定的に仕事を確保し、事務所経営を行っています。なぜ彼らは成功者となったのでしょう。
とは言っても、それぞれに成功のパターンがあり、一概に断定することは出来ません。しかし、基本は、「報酬は、信用の集積」だと言うことが原則だと考えています。
いま、DMが問題視されていますが、それはこの原則とは相容れない手法であるからだと思うのです。つまり、DMでダンピング価格を提示することによっては信用は生まれず、その価格につられてくる依頼者は、必ず価格で去っていくことになるのです。しかも、行政書士の側も低価格で「安かろう悪かろう」という仕事しか出来ず、結局は事務所を維持できないで、退出を余儀なくされることになるのです。
では、「成功者」はどのように仕事を確保しているのでしょうか。それは、仕事の流れを知り、それにあった他士業者や他の産業の方々とのネットワークを構築し、その中で「信用と信頼」を得ているからに他ならないと考えています。
例えば、建設業許可関係の業務をやりたいのであれば、建設業者が頼りにしている税理士や公的資金の貸し付けに許認可の取得を要求している金融機関の窓口などとのネットワークを構築するということです。
ネットワークをつくるといっても、そう簡単ではありません。しかし、既存の親睦会のようなものや商工会議所などが主催する異業種交流会などに積極的に参加をしていくことや、自分の先輩、後輩、親族などを通じて他の専門士業の方々との関係を築くことは努力次第で誰にでも出来ることだと思います。
問題は、関係が出来た後に他の専門士業者から行政書士としての専門知識の提供を求められるようになることが重要なのです。そのためには、自分の持っている知識・情報を常に高める努力をしなければなりません。
弁護士や税理士が「こういう場合どう考えればよいのか」と尋ねてくる関係が出来れば、そこから仕事の紹介が必ず出てくると考えてもよいと思います。                (続く)

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【改正行政書士法を読む】・・・・・・・(13)
行政書士法人は、政令の定めに従って登記をしなければなりません。また、登記をしなければならない事項は、登記後でなければ第三者に対抗しうないというのも、通常の法人の規定の通りです。

改正行政書士法第十三条の八は、「設立の手続」に関する規定です。

設立手続の第一は、社員になる行政書士が共同して定款を定めなければなりません。そして、この定款は、商法第一六七条の規定により、「公証人の認証」を受けなければその効力をもちえません。

また、当該定款には、少なくとも次の五つの事項に関する定めがあることが条件になっています。
一、目的
ニ、名称
三、主たる事務所及び従たる事務所の所在地
四、社員の氏名、住所及び「特定業務」を行う場合は、社員たる行政書士が「特定業務」を行うことができるかどうかの別
四、社員の出資に関する事項

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※この連載は、全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)での友人である岡山県の“行政書士八尾信一氏”の提供です。
現在、今年度改正行政書士法の解説を連載中です。
http://www.ab.wakwak.com/~sigyo/
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