Ozeki - Letter

第28号

Ozeki-Letter

【今週の一言】 12/10の『てんめい尽語』から
http://tenmei.pos.to/tenmei.html
【文書管理システムの行方?】

一昨日の神奈川県行政書士会の会合は、この組織のトップのビジョンのなさが露呈した感がありありと見えたような気がしました。
確かに、各部長レベルでは、与えられた職務を何とかこなそうという姿勢と努力している姿がかいま見れたことは評価しなければならないと思います。しかし、組織は成果を上げなければならないという宿命を負っているので、頑張ればよいとはいえないのです。

成果を上げるためには、トップ(会長)が明確なビジョンを示し、その説明責任を果たすことによって執行部全体がそのビジョンを共有して共通理解の下に活動を展開する必要があります。そのときに重要なことは、執行責任を負う執行部の一人一人が当事者意識を持ち、自立的に行動できる環境を作ることだと思うのです。

単に、組織・制度・システムなどの外観的な組織構造だけを変えてもそのような環境が出来るわけではありません。
たとえば、私が発案し、今期に引き継がれている『文書管理システム』は、ベンダー・ソフトハウスに委託をしているおかげでその形だけはほぼ出来上がってきているそうで、来年早々には稼働できる状況になっているようです。そこまでこれたのは、現企画開発部副部長さんの力に依拠した部分が大きいようで、そのことはまた評価に値すると思います。

しかし、『文書管理システム』という形が出来たとしても、それを扱う執行部に“情報リテラシー”が欠如していれば、それは全く稼働しないばかりか、組織の意思決定に混乱を引き起こす存在になってしまうのです。私は、この“文書管理システム”の導入を決めたときに、“情報化行動計画”を策定し、執行部内のスキルアップを同時並行して進めるよう提案をしました。が、そのことは結局実行されずに現在に至っているのです。

従来型の思考から一歩も抜け出せない思考の下で運営されている組織に最先端のシステムが導入されるという奇異が生ずることになってしまいました。発案者である私自身の気持ちとしては、本当に忸怩たるものがあります。

トップのビジョンが希薄で、問題意識も低い状態では何も見えてはこないのです。問題が見えていなければ、それを解決していく能力が育たないことは自明のことです。従って、執行責任を負うべき執行部の一人一人の中に当事者意識がもたれないという悪循環に陥ることになります。

会長選挙の際に人一倍現会長を応援していた副会長が辞任し、病気を理由に会活動を敬遠している副会長もいるようです。こんなことを書くと“身内の恥をさらしている”とおしかりを受けそうですが、きちんとした政策とビジョンをもって会長を志した者として今の会の現状を心から憂いていることをご理解いただきたいのです。

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【Ozeki-Letter】           2003.12.12【 第28号 】
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【発行人】行政書士 小関典明(小田原支部会員)
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