Ozeki - Letter

第23号

Ozeki-Letter

【予防法務研究】
ケーススタディ(1)

~溜まってしまった貸付金~

ある日、私の事務所にクライアント会社の社長夫人と息子さんが息子さん曰く「馬鹿な母が、社長に内緒で元うちの同業者で自主廃業をしてうちの従業員になった人に金を貸していたのですが、この債権を確保するために契約書を作って欲しい。」という相談でお見えになりました。

相談の概要は、
1.貸し付けた金額は、廃業する前の売掛債権が700万円あり、従業員になってからの貸付金300万円とあわせて1,000あり、すべて口頭でのやりとりであった。
2.上記の債権額は、債務者も了解している。
3.債務者には他の債務もあり、短期で弁済する資力はない。
4.債権者は、給料からの天引きを考えているが、月々いくらぐらい弁済を受ければよいのか悩んでいる。
5.債務者の母親が不動産をもっており、担保に差し入れても良いといっている。
というものでした。

このような場合、何をどう考え、どういう契約書をどのように作ればよいのでしょう。
このメルマガの読者である皆さん自身が相談を受けた場合を想定して考えてみて下さい。

この場合の解決策を考える上での基本は、債務者の保護と債権者の満足を得ることとのバランスを考慮しながら債権を確保し、確実な弁済を実現するということです。そのための保全方法も当然に考慮する必要があります。

「予防法務」=予測・戦略・検証・予防 です。

この相談に対する私の答えと解説は、次回行いますが、考えて分かった方は、是非私宛にメールを下さい。

※ 尚、この事例は、先日の研修会で解説したものなので、参加された方は、債務者がこの債権額を承認しない場合の対応策を考えてみて下さい。
(つづく)

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コーヒーブレイク(*^_^*)
【言葉の解説】
~電子署名~

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電子署名とは、いわば成りすましや改ざんを防ぐため送
信文書を暗号化したものですが、法律上は電子署名及び
認証業務に関する法律(平成12年法律第102号)第
2条第1項において定義されています。
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なお、暗号化にあたり公開鍵暗号方式が取られています。公開鍵暗号方式とは、暗号化にあたり秘密鍵と公開鍵の2つの異なる鍵を用いる方法で、作成者本人が厳格に管理している秘密鍵で文書を暗号化し、その秘密鍵と一対になっている公開鍵を用いて暗号化されたものを元の文書に戻す方式です。
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