Ozeki - Letter

第18号

Ozeki-Letter

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【プロフェッションになろう】

~新たなプロフェッションの形を考えよう(10)~

前3回にわたってヒエラルキー・ソリューション→マーケット・ソリューションそしてコミュニティ・ソリューションについて書いてきました。
私が、この基本となる考え方を学ぶ必要を重視するのは、“ソリューション”とは、問題解決手法のことであり、今後行政書士の新たな業務形態として、コンサルタント的要素が求められることとなり、依頼者(国民・市民)に対してベストソリューションを提示することが求められると考えるからなのです。

前回、新たな社会システムの中で行政書士は、コミュニティ指向の第2象限に入ると書きました。つまり、行政書士としては、コミュニティ・ソリューションを駆使して問題解決策を模索していくことがベストソリューションを見いだすことにつながる。ということなのです。

そして、コミュニティ・ソリューションのエンジンとして考えられているのが、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)という考え方なのです。
これまで、通常に「資本」と言えば“人・物・金”と考えられてきました。
これに対して、社会学者のジェームズ・コールマンが、「人々の間の信頼関係」「人々の間に共有されている規範」「人々の間を取り結ぶネットワーク」を資本という概念で捉える“ソーシャル・キャピタル”を提唱したのです。
つまり、「人と人との関係性」という従来では捉えがたい不可視的なものが、経済的またはその他の目に見えるメリットを生む源であると考え、人と人との関係性のパターンにソーシャルキャピタルを賦与して、社会的なものと経済的なものとを明示的に結びつけて考えるツールとしたのです。

ソーシャル・キャピタルを資源化するための基本となるものが、人々の間の“信用と信頼”の相互編集作業なのです。
(つづく)
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コーヒーブレイク(*^_^*)
【言葉の解説】
~電子申請文化~
「電子自治体」サイトの牟田さんのコラムから
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「電子申請」とは、単に行政手続を電子化することにと
どまらず、「市民と行政、両者にとって正しいことをす
る」という新たな価値観を生み出し、その価値観が行動
規範となる文化が生まれるものでなければならない。
http://premium.nikkeibp.co.jp/biz/e-gov/col/column8_12a.shtml
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「電子申請文化」という言葉は、牟田さん(川崎南支部)が初めて使った言葉かもしれない。と、思い、ここで取り上げてみることにしました。
電子申請に限らず、あらゆる場面の電子化は、単なるOA化や効率化、情報通信技術の利用ということではなく、情報化社会の新たな価値観、文化を生み出す社会インフラであるということを表した言葉であると解釈することができます。

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