小関ブログ

控訴棄却

今日も朝からギンギン、ギラギラの晴れ。日差しが肌を刺す感じの暑さです。

昨日の不当利得(入会金)返還請求控訴事件の判決は、予想どおりに当然の控訴棄却でした。

この事件は、10年前に入会した会員が、入会の際に神奈川県行政書士会に支払った入会金15万円のうち5万円は認めるが、10万円については不当利得だとして争いを起こしたもので、原審の簡易裁判所で請求棄却の判決が出た後、それを不服として地裁に控訴したのです。

控訴審では、行政書士会の登録即入会の強制加入制度が違憲無効であるという主張を展開したのですが、裁判所は、これに取り合わず控訴人の請求による争点は、入会金が法律上の原因のない不当利得にあたるかどうかであり、この点では入会金を定めた行政書士会会則の規定は、「行政書士会の自治権の範囲内で定められた合理的なもの」であり、「会則に違法な点は認められない以上、・・・本件入会金を徴収したことには「法律上の原因」があり、徴収した同入会金が不当利得にあたらないことは明らかである。」とした上で、「行政書士法が行政書士会を強制加入団体としていることが違憲か否かと、行政書士会が会則を定めて会員から入会金を徴収できるか否かは別異の問題といわざるを得ない。従って、控訴人の前記主張は、その余の点について判断するまでもなく失当である。」と結論づけています。

日本の裁判は、三審制なので、この判決を不服として高等裁判所に上告することができるのですが、ここまで明確にその論理が破綻していると指摘を受けた以上、もうやめてもらいたいと心から思います。

今日も一日事務所で執務です。

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