小関ブログ

困った問題

関東は昨日早くも梅雨入りをしたそうで、今日も朝から雨。台風が近づいているので、強い風が吹いています。風が北東から吹いているので、気温も上がらず寒いです。

後期高齢者医療保険制度について思わぬことが問題となりました。まだ自分の年齢では少し間があるので、それほど気にしていたわけではありませんが、問題となったのは、建設業許可、経審の中で、これまで社会保険(健康保険)に入って常勤性を認められていた経営業務管理責任者や専任技術者、技術職員で75歳以上の人がこの制度の被保険者になったとたんに社会保険の被保険者から外れることとなったために、常勤性の証明が出来ないこととなり、困っています。

代替的な証明としては、決算書の勘定科目明細による役員報酬、市民税の特別徴収がありますが(雇用保険は、60歳以上は加入できない。)、制度的に即応できるものではないので、更新が迫っている場合や業種追加などの許可を受けようとする場合には証明書の添付が出来ないこととなり、実務的には対応が困難な状況になります。

新たな制度であるだけになんとかしてもらいたいものです。

しかし、この後期高齢者医療保険制度は、改めてひどい制度であると思わざるを得ません。そもそも、75歳をもって医療保険制度を一律に別立てにするというのは何を根拠にしているのか、、、という説明がきちんとなされているとは思えませんし、2年前に郵政選挙で獲得した議席数を頼りに強行採決をして作った制度なので、国民的な議論は全くと言っていいほどなかったわけで、今回の制度開始は対象となるお年寄りにとっては“寝耳に水”状態だったと思われます。

実際、75歳以上よりも75歳未満の医療費の方が相対的に高くなっているという統計もあるようですし、何より、年金から天引きにして強制徴収するやり方はひどいものです(与党は、徴収方法を見直すと入っていますが)。しかし、国民皆保険とはいえ、一律の保険料でなければならないのでしょうか。年齢に関係なく所得格差があり、一律にすることによって所得が低い人ほど負担率が重くなります。重い負担率に耐えきれず未納者が増えるのは当たり前です。

年齢で区切るのではなく、一元的な保険制度に改め、相互扶助、国民皆保険を基本に据えて制度を考えるべきで、その意味では所得の再配分機能も活かす意味で、国民健康保険にあるような上限保険料を撤廃し、所得に応じて負担率を定めるべきだと思うのです。議論は色々あるでしょうが、きちんとした国民的コンセンサスを作っていくための議論をして欲しいものです。その前提がないままに安易に消費税に活路を求めることだけはして欲しくないものです。

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