小関ブログ

“混迷”が今年のキーワード?

昨日午後から降り出した雨は、夜のうちに止み、今朝は綺麗な青空に真っ白な富士山が綺麗でした。

昨日は、“混迷”が今年のキーワードになるような気がする。と書きましたが、昨夜のNHKクローズアップ現代で、“世界マネーの行方”と題して、今年の世界経済の動向について様々な角度からの検証がされていました。その中でも、アメリカのサブプライム問題に端を発した様々な問題が起きてくることが指摘されていました。

世界経済を引っ張ってきたアメリカの大量消費に翳りが生じ、アメリカ経済が冷え込むことが懸念されていましたが、半ば政治思想化してしまった“新自由主義”によるいきすぎた市場原理主義が巨大な怪物に変身し、世界を席巻しつつあるという見方はあながち間違っていないように思えます。

そこで、気になったので、今朝、「新自由主義 市場原理主義」をキーワードに検索をしてみたところ、「日本経済・税制・財政協会」のサイトにたどり着き、その中の「日本経済再生政策提言フォーラム」会長の経済学者丹羽春喜氏の論文『新古典派「反ケインズ主義」は市場原理を尊重していない』を読みました。

その中の冒頭で「果たして不真面目なジョークなのか?」ということで、ケインズの言ったことを取り上げ、そこから「反ケインズ主義」(=新古典派経済学)に対する批判を展開しています。なかなかわかりやすい論文なので、皆さんも是非読まれることを推奨したいと思います。

私も福祉国家論としてのケインズ理論、特に所得の再配分については非常に優れた理論であり、実際、先進国の経済はこの理論によって政策を実施してきた経緯があるので、それなりに理解をしているつもりではいるのですが、経済学の素養がないので、理解できるまで、何度か読み返してみたいと思います。

いずれにせよ、この新自由主義の下での政策があちらこちらで綻びはじめていることは明らかであり、今年は、その綻びがさらに拡がって、日本社会にも「混迷」をもたらすことになるのではないかと思う年初ではあります。

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