今日は7月最後の日。で、しかも、なんだか解らないうちに梅雨が明けている。よって、小田原は晴れ。
息子先生が「康游抄」で書いているように先週末、所属しているMLで、新会社法による公開会社(株式譲渡制限のない会社)の監査役は、5月1日の法施行と同時に任期満了退任していることになっているので6ヶ月以内に就任(又は住人)の手続が必要。との情報があり、びっくり。早速条文を確認しましたが、直接的な表現ではないものの確かにそのようであることを確認しました。
今度の会社法、これまで日本社会に定着してきた概念を大幅に変更し、これだけの体系と条文を持つ法律なのになぜこの様に拙速に施行をしなければならなかったのかという疑問を禁じ得ません。韓国のような立法予告制度の必要を強く感じます。国民への周知が徹底されず、時間がたつごとに新たな問題がわかり、急いでそれに対応しなければならないというのでは制度設計そのものに不備があるのではないかといいたくもなります。
これまでの商法による会社の概念が大きく変わり、制度的にも全く新たな概念や手続になっており、それに併せて特例有限会社のように職権登記がなされたり、今回のように監査役の変更登記をしなければならないことになっていたり、既存の会社にも「取締役会設置会社」「監査役設置会社」という職権登記がなされ、それをはずしたり変更しなければならないときに登録免許税がかかってしまうというのでは、国民(特に、中小・零細企業)の負担は増えるばかりで、法施行による利便性の向上、起業支援という理屈には合わないように思えるのです。が、いかがなもんでしょうねぇ。
「改革」という錦の御旗の下で、様々な社会の構造変更が行われていますが、果たして、このまま「改革」が続いていくことによってどんな社会が出現してくるのか不安が高まるばかりです。先日NHK特集でやっていた“ワーキング・プア”に象徴される“格差社会”の拡大、今度のアメリカナイズされた会社法の施行による“株主資本主義=市場原理主義社会”の拡大によってますます社会の荒廃が進むのではないか。。。そんな気がしてなりません。
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