小関ブログ

NHKスペシャル第二夜

今日の小田原は曇り。気温はさほど高くありません。日差しがない分少し肌寒い感じがします。
昨夜のNHKスペシャル「改革と格差に関する討論」を視聴しました。竹中大臣が頑張っていましたが、学者特有のしゃべりで、それなりの説得力を感じました。が、しかし、やはり新古典資本主義経済学の学者らしく、市場至上主義を政策の中心に据えていることは疑いの余地はなく、民主党の元ニセコ町長から衆議院議員となった逢坂氏の言うように中央からのマクロ経済だけしか見ていない“冷たい改革”という印象は否めません。
確かに“改革なくして成長なし”のスローガンの下に、不良債権の処理を進め、実感はないものの年2%成長を実現していることは評価できるのかもしれません。しかし、実際に格差社会は拡がっており、まじめにこつこつやる人ほどどんどん貧乏になっていく世界が現実になってきているのです。
資本主義経済なのだから格差があって当たり前という論理はその通りだとは思うのですが、これまで日本は東西冷戦時代から資本主義と社会主義の二重構造国家を作り上げ、規制の名の下での護送船団方式で産業を保護してきたわけで、そこに違った理念を持ち込み社会を変えていくためには、まずは国民の意識改革が必要なのであり、そのためには、どのような国にしていくのかというビジョンがなければならないと思うのです。
昨夜の討論で、民主党からは、「公共工事に変わる新たな所得の再配分システムを作らなければならない。」という話がありましたが、まさにその部分できちんとしたビジョンが示されないまま市場競争のみを強要される社会では落ち着きがなく、安定した生活が望めなくなるのではないかという不安が生じてしまうと考えるのは私だけではないと思うのです。

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