今朝は、昨日からの小雨が降り続いています。気温はさほど低くありません。
今朝の日経一面トップの記事に「公共事業-GDP比で削減目標-欧米並みに抑制」という見出しで財務省がさらなる公共工事の削減目標を検討しているという情報が掲載されています。
公共事業費は小泉内閣が発足した初年度(02年度)に10%削減を行い、その後も毎年度3〜4%を削減し、ピーク時の14兆9千億円から来年度予算では7兆2千億円にまで落ちてしまいました。GDP比で現状3.4%、これをさらにフランスの1.3%、アメリカの1.1%、ドイツの0.9%の水準まで抑制しようという目標を設定しようということなので、かなり厳しい目標であり、これによって公共工事依存型の建設業はさらなる苦境に立たされることとなります。
これは、政府予算の削減目標なので、その対象は大手、準大手ゼネコンだろうなどとは言ってはいられません。政府の公共事業費の削減は地方自治体の公共工事削減に波及し、民間の建設投資を含めた全体の建設投資を押し下げていくことは必至であり、まさに日本の件建設業は氷河期に向かっていると言わざるをえない状況になっていきます。
今朝のラジオでも神奈川県発注工事の落札率が話題になっていたようです。今後、さらにこの落札率が問題視され、低落札率での“たたき合い”が激化する懸念を感じざるをえません。“品確法”に言う総合評価方式、“価格のみでない競争”とは何なのかをもう一度問い直さなければならない時期に来ているように思えます。また、公共建設投資が激減することによってさらに市場規模が縮小し競争が激化することとなるので、これまで地場建設産業の支えとなってきた官公需法もその存立が危うくなることは想像に難くありません。
今後、クライアントさんである地場建設業者の皆さんに対してどのように経営・法務支援を行っていくべきか悩みは深まるばかりです。
小関事務所から日々の徒然
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