今日は薄日が差していますが、雲が多い天気です。事務所は今日から本格稼働です。
昨日は、1月1日に脳腫瘍のためなくなられた建設産業図書館館長で私も参加させていただいている建設産業史研究会の主宰者であった菊岡倶也先生の通夜に参列してきました。通夜・葬儀会場は、東京東中野の落合斎場ということで、ちょっと遠かったのですが、建設産業史研究会でお世話になり、昨年9月の建行協総会の懇親会にもおいで頂き、挨拶を頂き親しくお話をした方なので、行かないわけにはいかないという思いで駆けつけたのですが、全国建行協からは私だけしか参列しなかったことが残念でした。
心から哀悼の意を表し、昨日配布された菊岡倶也氏業績(抄)を紹介してみます。
菊岡倶也氏業績(抄)
わが国請負業の発生と成立・展開をテーマとした建設産業史研究をライフワークとし、地道な研究、関係文献の渉猟・発掘と独自の手法により、建設産業史研究の礎を築く大きな功績を残した。
また建築・住宅・都市・土木分野の文献情報、ドキュメンテーションに関する実践的な活動を展開し、その手法を確立するとともに、ドキュメンテーション活動の普及・後進の啓蒙・教育に努めた。
さらに東日本建設業保証会社 建設産業図書館の構想・設立に尽力し初代館長をつとめた。
略歴
1937年東京中野生まれ、1959年法政大学法学部法律学科卒。1960年建設省建築研究所企画調査課、情報管理係長を経て、1973年財団法人日本建築センター調査部資料課長、1979年退職、以後、建設文化研究所を主宰、執筆活動等に従事。
学 位 学術博士
「わが国建設業の成立と発展に関する研究・明治期より昭和戦後期」2005.3芝浦工業大学
受 賞
1980年鹿島建設創業140年記念論文最優秀賞受賞
“社会の発展と建設業の役割・建設文化の担い手としての役割”)
土木学会出版文化賞受賞
『建設業を興した人びと・いま創業の時代に学ぶ』(彰国社 1993)
日本建築協会賞
建築情報管理の発展に尽くした功績
主要な学会・行政委員会委員
日本建築学会経済委員会・図書委員会委員、財団法人建設業振興基金情報委員会委員、土木学会土木図書館委員会委員、建設省建設産業ビジョン委員会委員、日本建築学会図書委員会ドクメンテーション小委員会主査、
研究・教育経歴
芝浦工業大学建築学科講師、早稲田大学大学院理工学研究科非常勤講師(建設産業論)。
他組織の要職・嘱託等
森ビル株式会社(社長室社史編纂室)、社団法人建築研究振興協会、社団法人日本建設業経営協会中央技術研究所参与、東日本建設業保証会社建設産業図書館館長
主要加盟学会
日本建築学会、日本文芸家協会、経営史学会、産業考古学会会員。
主要著書・論文・業績
『建設業・新しい産業理念の確立のために』(東洋経済新報社 1980)、
『住まいの風土記』住文化の源を訪ねて 共著 都市文化社1984年05月
『新建築学大系15 都市・建築政策』(共著 彰国社 1984)、
『中小建設業のための情報管理のすすめ』(共著 清文社 1987)、
『建設業を興した人びと・いま創業の時代に学ぶ』(彰国社 1993)、土木学会出版文化賞受賞(前掲)
『建設業界の基礎知識 絵で見る業界の仕組みと最新キーワード』(共著 PHP研究所 1992)、
『にっぽん建設業物語』(建設業を考える会 講談社 1992)、
『かながわの社会資本と建設業』(神奈川県建設業協会 1989)、
『建築情報源ガイドブック』(日本建築学会図書委員会ドクメンテーション小委員会編 井上書院 1993)、
『建築・都市・住宅・土木情報アクセスブック』編著 (1994 学芸出版社)
『建築現場実用語辞典』(共著 清文社 1988)、
『日本近代建築・土木・都市・住宅雑誌目次総覧』(第1期〜第2期 共編 柏書房 1990)など。
『建築・土木365日-「今日は何の日」』彰国社2000年02月
『建築技術者になるには』共著 (ペリカン社 1995)
『建築家になるには』(ぺりかん社2005)
社史編纂・監修
清水建設二百年 経営偏 (2003 清水建設)
「兼喜会50年史」(清水建設協力会)
戸田建設土木史 (戸田建設)
東京建設年表 (1998 東京建設業協会)
「日本土木史」土木学会 編纂 (分担)
建設業発展年表 編纂協力土木工業協会 ()
その他
建設産業史、歴史探訪連載、情報・ドキュメンテーション関連の調査研究報告書、論文、随筆、評論多数