今日の小田原は晴れ。風もなく穏やかです。
今朝、いつものWebサーチをしたところ、桃知さんの「店主戯言」に【ふと思うことありて蟻ひき返す】という文書があったので、読ませていただきました。
ふと思うことありて蟻ひき返す 橋 間石
(間の字は正しくは門の中に月)
忙しく動いている蟻が 突然ときびすを返す姿を見る
まさしく「ふと思うことありて」のしぐさを そこに感じるのだが
ほんとうに 蟻が「思う」のかどうかは じつはわからない
しかし 人間は その蟻のしぐさに 「ふと思うことありて」と思う
それは 自らの思いを <他者>のしぐさに重ねあわせている
<他者>のしぐさから <他者>が思うことを思う
これが 人間の 思考方法であり
私たちが行う コミュニケーションを 成り立たせているものだ
恥ずかしながら、私はこの句を初めて知ったわけですが、この句からIT化を解説してしまう桃知氏の感性のすばらしさに感じ入ってしまった。
“<他者>のしぐさから <他者>が思うことを思う”という姿勢は実に大事なことだと思うのです。それは、他者を思いやることに通じ、他者との共通理解を生み出す条件であるようにも思うのです。
しかし、氏も言っているように、この思考方法はフェイス ツー フェイス(F2F)が基本だが、事業者団体(彼の場合建設業協会のような組織を言っている)、つまり、行政書士会のようないつもF2Fが出来ない組織では、IT化が一つの解決手段となるということなのです。
現在では、マイクロソフトのMEssengerやlivedoorのスカイプのようにリアルタイムで、しかも無料で情報をやりとりできるサービスも開始されており、チャットによる電子会議やインターネットによるテレビ会議なども出来る環境がどんどん創られています。もちろん、イントラネットのようなグループウェアーによる情報共有も必要なわけですが、いずれにせよ、企業のように同じ器の中で働くことの出来ない組織にとっては、IT化は極めて有効なのです。
今、行政書士会では会長選挙が戦われています。候補者それぞれが、誰がなるにせよIT化の推進者として、また、改革を推し進める“チェンジ・リーダー”としての役割を担う責務があることを是非、理解していただきたいと思うのです。