今日も小田原はとてもよい天気です。予報では、日中24℃まで上がり“夏日”になるだろうといっていましたが、本当なんでしょうかねぇ。
今朝の日経新聞一面トップに「日本商工会議所、企業会計基準委員会、日本公認会計士協会、日本税理士会連合会が検討委員会を設置し、『中小企業の会計に関する指針』の策定作業に入った。」という記事が掲載されています。この動きは、新会社法制によって制度化される会計参与の活用を狙ったもので、またしてもなぜここに財務諸表の作成権限を持つ行政書士制度の運用を担っている日行連が入っていないのかという忸怩たる思いに駆られています。
記事にあるように「大企業のリストラが進展、産業再生の焦点が国内の圧倒的多数を占める中小企業に移る中で、中小の会計透明化が不可欠」となっていることは明らかであり、これまで、ほとんどの中小企業が、税務申告のために財務諸表を作成すると言うことで、本来商法施行規則や企業会計原則に従った計算書類の作成を義務づけられているにもかかわらず、税法基準で簡易な計算書類が作られている状況であったので、会計基準が統一されておらず、この点の克服を目指しての指針作りと言うことのようです。
財務諸表の作成については、「公認会計士、税理士、行政書士の競合業務」であるとする有権解釈があり、行政書士にもその作成権限があることが認められているにもかかわらず、新会社法での会計参与としての地位の獲得もままならず、今回の新会計基準の策定についても蚊帳の外に置かれているというのは、本当に情けない思いでいっぱいです。
行政書士は、業許可をはじめとする業行政の中で、直接中小企業の経営に関わる業務を行っており、許認可によって求められる商法基準に基づく財務諸表の作成を担ってきました。今、変わりつつある情報化社会の中で、会計はまさに重要な位置づけをされていきます。行政書士業務の新たな展開を期する上で会計に関する業務は必須になることは自明のことだと考えています。
この記事に関連して、経産省が中小企業会計の指南役を養成するために、「公認会計士と税理士向けに、経営計画の作り方、財務上の問題解決法などを巡る中小企業大学校の講座を今年夏にも開設する」としています。
ADRや司法参入のための研修制度も必要なのかもしれません。しかし、今、行政書士にとって現業に直接結びつく分野としての会計業務はさらに重要であると思うのです。今からでも、経産省に働きかけ、予定されている中小企業大学校の講座に行政書士も参加できる道を切り開いてほしいと心からそう思います。
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