小関ブログ

養老さんのドキュメンタリー

昨日の雨は夕方にはあがり、今朝は青空が広がっています。
昨夜10時からのテレビ東京で、養老孟司氏の“追っかけドキュメンタリー”をやっていました。
養老さんは、「バカの壁」が売れた理由について「自分で書かず、インターネット世代の編集者がメール文体で書いたことが大きいのではないか。」と分析し、「難しいことを難しく書いてもどうしょうもない。」といっていましたが、まさにその通りかもしれません。
このドキュメンタリー番組の中で、やたらとたばこを吸っているシーンがでていましたが、それを問われた養老さんは、「一部の情報だけを見てはいけない、環境というが、他にもいろいろな要素がある、私が解剖したたばこを吸わない人の肺も真っ黒だった。」と反論していましたが、妙に説得力があり、たばこ吸いの私は大いに共感しました。
最近、アメリカ文化の影響が強まる毎に喫煙者はどんどん肩身が狭くなり、今では、外ではほとんど差別的な扱いを受けているのではないかと思えるほどです。嫌煙権という考え方は、アメリカの一部の大金持ちが戦略的に言い始めたもので、ほとんど科学的な根拠などなかったと聴いたことがありますが、そこからどんどん理屈付けが行われ、世界的なキャンペーンに発展をして、日本でも健康増進法なるものが成立しているわけです。
私も、喫煙者のマナーについては問題があると思っていますし、特に歩きたばこや車からのポイ捨てなどは言語道断であり、犯罪として取り締まるべきではないかとさえ思います。しかし、マナーを守って喫煙を楽しんでいる人にまで白い目を向け、公的な建物全体を禁煙にし、喫煙可能な場所を外に排除をしてしまい、雨の日には傘をささなければたばこを吸えない環境をつくっているのはやりすぎであり、喫煙権も主張したくなります。
養老さんは、番組の最後の方で、養老さんの本が世の中に受け入れられているのは、日本人としての文化や価値観があるのに、アメリカの個人主義の文化が日本社会を凌駕し、矛盾を感じているがなんだかわからないという環境がそうさせているのではないかというようなことをいっていましたが、私もそのように考えてきましたし、養老さんの本がおもしろく感じるのはそういうことかもしれません。

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