今日は、薄日が差す曇りです。今週日曜日に梅雨入りが宣言されて以降それほど雨が降っていないので、今年は空梅雨のような感じになってきましたねぇ。今沖縄地方にいる台風が前線を刺激するとどうなるか解りませんですねぇ。
昨日、サミットに出席している小泉総理が、イラクの自衛隊を多国籍軍に参加させることを表明したという報道がありました。まだ憲法上の多くの疑義があり、国会や政府部内のコンセンサスができていない段階でのこの表明はいったいどういうことなのでしょう。
今の段階では、多国籍軍とはいうものの指揮権はアメリカ軍であり、国連との間で、そのせめぎ合いが続いている中でのこの表明は、ブッシュ政権にあくまで阿る愚行としか言いようがありません。
この表明によって、イラクに派遣されている自衛隊は、完全な軍隊とみなされ、完全な主権国家を求めるイラク人や、アメリカに敵対する武装組織、テロ集団の標的となるリスクが確実に高まったと考えるのが普通の思考だと思うのです。当然、イラクにいる民間人のリスクも以前に増して大きくなることは必至だと思います。
私は、あくまで国連主導の指揮権の下での自衛隊の参加は、国際貢献の見地からやむを得ないのではないかと考えているのですが、たとえそうであっても、自衛隊の法的地位を確実にした上でという条件付きなのです。自衛隊は、どこから見ても自衛のための「軍隊」です。戦後50年以上たった今、その前提に基づいたきちんとした議論が必要なのだと思うのです。
そうした議論を経ないでなされた今回の多国籍軍への参加表明は、国内外でこれから大きな問題となることと思います。もうこれ以上の解釈改憲は許されません。この問題が引き金となり、改憲議論がさらに拡大するものと思われます。そのときに、一部にあるような軍事大国に道を開くような危険な議論に流されないためにも、私たち国民一人一人が、きちんと考えなければならない問題だと思うのです。
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