小関ブログ

“混沌”の意味を考える。

予報によると、今日は全天候型で、晴れ、曇り、雨が混在する一日になるようです。今のところは曇りで、時たま日差しがある天気です。気温も小田原では昨日より5℃も高くなるということです。
 昨日、“混沌”が広がっていると書きました。そう感じているのは、私だけではないと思うのです。
 2000年に村上龍が書いた『不思議の国のエクソダス』の中の「コミニュケーションできません。」という言葉が最近になって妙に実感を帯びてきたように思うのです。
 つまり、この“混沌”は、IT革命の進行による地球規模のエリアレス化やインターネット社会の拡大によって生じてきた新たな社会規範(と言えるレベルかどうかは定かではないが。)に対して、1国エリアの中での政治体制、権力機構がその本質的変化を理解できないまま表面的な改革を目指し、権力を維持するために旧来型の体質を温存を図ろうとするあまり、民衆との乖離をさらに広げ、まさに「コミニュケーションできません。」という状態に陥りつつあるのではないか。。。などと、勝手に考えています。
 インターネットの普及拡大によって、急速に「脳化社会」が広がっているといわれています。これまでのヒエラルキー形社会の中では、与えられた情報の中での判断ですんできたものが、インターネットによって、大量の情報が流通し、自らの情報も自由に発信できる環境が生まれ、必要な情報を必要なときに自らの脳内に取り込んで咀嚼し、情報を価値に変える必要に迫られるようになりました。
 インターネット上に流通する情報は、その情報を利用しようとする人々の脳の中で進化し、その進化した情報がネット上に発信されるという繰り返しによって、常に進化をしていくことになります。それらの情報流通を権力的に制御することが不可能であることは、もはや誰の目にも明であろうと思うのです。
 急速に進化するインターネット社会の中で、新たな価値観が生まれ、その価値観に基づく規範が生まれ、新たな秩序が形成される。今はその過程にあり、そのせめぎ合いの中でこの“混沌”が生まれているのではないかと考えています。

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