今朝も雨が降っています。まだ梅雨入りもしていないのにうっとおしい天気が続きます。
昨日は、小田原市長選挙の投票日でした。結果は、小沢市長の4選でしたが、.NPOの加藤氏の善戦が目立ちました。48%という低投票率にもかかわらず、組織票を全く持たない加藤氏が、6千票差(約37,000:31,000)まで追い上げたことは、まさに市民社会の台頭を思わせました。次回は期待できると思います。
金曜日の建設通信新聞の一面トップ記事に「大臣許可業者の経審審査に虚偽申請防止の10のチェック項目を設定した。」という情報が掲載されています。その内の1項目でも該当した申請建設業者に対して、虚偽の疑いのある申請内容を重点調査するとしています。
チェック項目は、
① 虚偽申請の情報がある業者
② 完成工事高と技術者の相関関係チェックで完工高水増しの可能性のある業者
③ X1評点(完工高)の増加か減少が急激な業者
④ 売上高を総資本で割った総資本回転率が高い業者
⑤ Y(経営状況)の伸び率が急激で一定点数以上の業者
⑥ 登録機関が行うY審査で疑義項目の多い業者
⑦ Z(技術力)の伸び率と人件費の増加がアンバランスな業者
⑧ 外注比率が高い業者
⑨ 確認書類である消費税確定申告書の課税標準額より完工高の額が大きい業者
⑩ 税務署公示データと経審申請データに齟齬が生じている業者
という10項目だそうです。
国交省の審査におけるチェック項目とはしていますが、都道府県も当然このチェック項目は取り入れることになると思われます。
このチェック項目は、私達実務家の目から見て概ね妥当だと思われるのですが、②の完工高と技術者の相関関係については、どの程度が妥当なのかは公表されていないので、よくわかりませんし、④の総資本回転率についても、経営状況分析の指標の中にはないものなので、注意が必要です。
いずれにせよ、経審業者を含め、建設業者の経営は、コンプライアンス(遵法)を重視し、経営管理を徹底して実質的に企業体質を改善することによって経審点数の向上を図る努力を求められることになります。
が、そのインセンティブを業界に与えるためには、公共発注者が“価格のみの競争”から、建設業の適性利益の確保が前提となる競争へシフトすると共に、“公共工事=悪”という誤った世論を変えるための行政の説明責任が求められると思うのです。
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